皮下脂肪が落ちにくいって本当?食事と筋トレ方法を見直して健康な体を目指そう

2020.11.20

ダイエット

30代に突入すると、筋トレをしてもなかなかお腹周りの脂肪が落ちません。「昔は太ってもすぐに落とせていたのに…」と悩む人も多いです。

このような悩みの背景には、落ちにくい「皮下脂肪」が関係しています。なぜ皮下脂肪は落ちにくいのか、そして皮下脂肪を落とす方法を食事編、筋トレ編に分けて詳しく解説します。

この記事は約5分32秒で読み終わります。

 

皮下脂肪はなぜ落ちにくいのか

 

人間の体には、皮下脂肪と内臓脂肪の2種類の脂肪が存在します。一般的に「脂肪」と呼ばれているものは、皮膚の下につく皮下脂肪で、お腹をつまんだときに掴める脂肪のことです。

 

皮下脂肪は落ちにくい脂肪として知られていますが、これは人間の体の仕組みに起因しています。

 

体内の使えるエネルギーがなくなってしまったときに、最後に使われるエネルギーとして皮下脂肪は存在しているのです。

 

人間が命を守るための最終手段として使う脂肪ですから、簡単には落ちません。ダイエットによく取り入れられる、サウナや簡単なマッサージ、ランニングだけしていても皮下脂肪は落ちないのです。

 

皮下脂肪を落とすのに、一般的なダイエット方法では通用しないことから、「皮下脂肪は落ちない」「皮下脂肪は落ちにくい」と言われています。

 

とはいえ、方法が限られてはいるものの、皮下脂肪を落とす方法は存在しています。皮下脂肪は、正しい食事の摂り方と筋トレ方法を実践すれば落とせるのです。

 

皮下脂肪を落とすために効果的な、食事の摂り方と筋トレ方法をこれから解説していきます。

 
 

皮下脂肪を落とす方法:食事編

 

皮下脂肪を落とすには、単純に食事制限をすれば良いだけではありません。ここでは、食事にフォーカスして、制限したほうが良いものや食事の摂り方について解説します。

 

糖分やお酒は控えめに

 

皮下脂肪を蓄積させる元になる、甘いお菓子やデザート、揚げ物や炒めものなどの脂っこい料理、アルコールは摂りすぎないように心掛けましょう。

 

とはいえ、これらの食べ物が好物であった場合や、付き合いでどうしても食べなければならないという人も多いのではないでしょうか。

 

結論からいえば、これらの食べ物を一切食べてはいけないということではありません。

 

甘い食べ物や脂っこいものを摂った次の日は、同じものを食べないようにするなど、自分で調整すれば良いのです。

 

なるべく控えたほうが良いですが、どうしても食べたいときや、食べなければならないときは、上手く自分でコントロールしてみてください。

 

1日3食の食事バランス

 

多くの人が知っているとおり、食事の基本は、朝・昼・夜の1日3食です。夜は活動している昼間に比べてエネルギーの消費がしにくく、逆に朝は飢餓状態になっています。

 

これらの理由から、朝と昼はしっかりと食事を摂ってエネルギーを補給し、夜はカロリーの摂取を控えるようにライトな食事にすると皮下脂肪を落としやすくなります。

 

脂肪を落とすことを考えたときに、できるだけ食べない選択をしたり、カロリーの少ない食材ばかりを食べたりする人もいますが、栄養バランスを考えて食事を摂らなければ、逆に太りやすくなる原因になってしまう恐れもあります。

 

バランスよく、カロリーを気にしながら食事を摂るように心掛けてください。

 

炭水化物を抑えて栄養素を摂取

 

カロリーを気にしていると、お腹いっぱい食べられずなかなか長続きしないという人も多いです。

 

このような場合は、お米やパンなど炭水化物をできるだけ抑えて、低カロリーで腹持ちが良い食材を選ぶようにすると、つらい気持ちにならず皮下脂肪を落とせます。

 

たとえば、野菜や海藻、キノコ類など、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な食材を選べば、栄養面でも優れ腹持ちが良いです。簡単に食べられる食品であれば、納豆や豆腐もおすすめできます。

 
 

皮下脂肪を落とす方法:筋トレ編

 

皮下脂肪を落とす方法には、食事以外にも筋トレを日常に取り入れる方法があります。以下に具体的な筋トレ方法を解説するので、できそうなものから取り入れてみてください。

 

ウォーキング

 

普段から運動習慣がなく、いきなり負荷の高い筋トレはちょっと…という人は、ウォーキングからはじめてみましょう。

 

ウォーキングは、体に大きな負担をかけず筋肉消費させることができるので、脂肪が燃焼します。

 

しかし、ウォーキングだけやっていても皮下脂肪は落ちにくいので、ほかの筋トレと組み合わすようにして実践しましょう。

 

忙しく、ウォーキングの時間がないという場合には、通勤時を活用して歩くのも良い方法です。景色を見ながらウォーキングすると、気分転換にもなりますよ。

 

ランニング

 

ランニングといっても、タイムを気にせず、走りながら会話ができる程度の負荷で構いません。

 

より効果を得たい場合には、朝の空腹状態でランニングを行うことで、体への負荷が大きくなります。朝起きて、朝食の前に時間を作って実践してみましょう。

 

しかし、ウォーキングと同様に、ランニングだけしていても皮下脂肪を落とすのは難しいので、ほかの筋トレと併用して行うようにしてください。

 

エア縄跳び

 

縄跳びをわざわざ購入しなくても、エア縄跳びで十分に効果が得られます。エア縄跳びは、縄跳びを飛んでいるフリをする運動です。

 

縄跳びのようなジャンプ運動は、足の筋肉が鍛えられて下半身が痩せやすくなるほか、新陳代謝が上がって、皮下脂肪を燃焼しやすくします。

 

なかなか家の中では難しい運動ですが、公園や庭で定期的に行うと良いでしょう。

 

水中ウォーキング

 

近所に通える温水プールがあるならば、水中ウォーキングを取り入れてみましょう。水中ウォーキングは、その名の通り水の中を歩くだけなので、泳ぎが苦手な人でも行える運動です。

 

脂肪燃焼効果が高く、消費カロリーも大きい有酸素運動なので、効率的に皮下脂肪を落とせます。

 

フラフープ

 

腰回りの皮下脂肪に特化して落としたいなら、フラフープがおすすめです。フラフープは、お腹周りの筋肉を使う運動なので、ぼってりと付いてしまった腰やお腹の皮下脂肪を燃焼させてくれます。

 

比較的広い部屋であれば、室内でもできる運動なので、雨の日や寒い日、暑い日でも続けやすいでしょう。

 

激しく負荷のかかる運動ではないので、運動が苦手な人でも楽しみながら取り組めますよ。

 

クランチ(腹筋)

 

筋トレ初心者の人におすすめしたいのは、クランチです。仰向けに寝転がって、背中の真ん中あたりから上体を起こします。

 

上体を起こせたら元の仰向けの姿勢に戻って、また上体を起こすという繰り返しの運動です。布団1枚敷けるスペースがあればできるので、家で積極的に行いましょう。

 

リバースクランチ

 

リバースクランチは、下腹部を鍛える運動です。リバースクランチもクランチと同様、室内の省スペースでできる運動ですので、積極的に取り入れましょう。

 

1.膝を90度に折り曲げて太ももを持ち上げます
2.膝の角度は90度に保ったまま、お尻が上がるまで両足を顔側に倒していきます
3.ゆっくりと元の状態に戻します

 

リバースクランチのコツは、倒すときは素早く倒す、戻すときはゆっくり戻すという動作を意識することです。

 

プランク(フロントブリッジ)

 

プランクを取り入れれば、体幹のインナーマッスルを鍛えられます。

 

1.肩の真下に肘を置いて、両手をまっすぐに伸ばします
2.両足を伸ばして、つま先で体重を支えます
3.足幅は肩幅よりも狭くしてください
4.顔を上げてまっすぐ前を見て、肩から足先までが一直線になるように体勢を作りましょう
5.そのまま腹筋と背筋に力を入れてキープしてください

 

プランクは、まっすぐ前を見て静止する運動なので、テレビを見ながらでも筋トレができます。

 

スクワット

 

スクワットは、下半身を強化するための筋トレと思われがちですが、腹筋や背筋も使う運動です。そのため、効率よくお腹周りの皮下脂肪も落としてくれます。

 

1.肩幅程度に足を広げて立ちます
2.両手を肩の高さに上げて手のひらを前へ突き出します
3.お尻をそのまま軽く後ろへ引きます
4.お尻を後ろに引きながら、上半身を真下へ下げていきましょう

 

このフォームを維持しながら15回程度、繰り返して行ってください。体を下げるときよりも起こすときのほうが少し早めを意識すると良いでしょう。

 
 

まとめ

 

落ちにくい皮下脂肪も、食事と運動を効率よく取り入れれば、しっかり落とすことができます。食事も筋トレも、美しいボディラインと健康を維持するために重要なものなので、1日でも早く取り入れましょう。

 
木村医師

【この記事の監修医師】

東京女子医科大学病院、および関連病院で内科、循環器科、睡眠科として診療にあたるほか、 嘱託産業医として企業の健康経営にも携わる 木村眞樹子先生

 

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