ヒゲを抜くと生えなくなる?メリット・デメリットやおすすめ自己処理方法

2023.03.27

脱毛

ヒゲ脱毛をするときに毛抜きを使うのは、手軽な一方でさまざまなリスクをともないます。だからといって、伸ばし放題にするわけにもいきません。では、ヒゲはどのように処理すれば良いのか、正しいセルフケアの方法を紹介します。

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ヒゲは抜くと生えなくなるわけではない!

 

ヒゲを抜いても毛母細胞などの発毛組織は残るため、生えなくなることはありません。毛母細胞が細胞分裂を繰り返しながら、太くて長い毛を作り続けるからです。

 

毛母細胞が正常に機能しなければヒゲは生えてこなくなりますが、ヒゲを抜く程度では組織を破壊するまでには至りません。毛母細胞が機能しなくなるには、ケガや手術などによる強い刺激が必要です。

 

ヒゲを毛抜きで抜くメリット

 
 

はじめに、ヒゲを毛抜きで抜く場合のメリットについて説明します。

 

一時的に青ヒゲが目立たなくなる

 

青ヒゲとは、皮膚の下にある毛根が見えている状態のことをいいます。毛抜きでヒゲを抜くことで一時的に毛根がなくなり、青ヒゲが目立たなくなります。

 

肌が色白の人やヒゲが濃い人の場合、青ヒゲは目立ちやすい傾向にあります。そのような人は毛抜きでヒゲを抜くと目立たなくなるので、よりメリットを感じやすいです。青ヒゲが目立っていた肌が滑らかに見えるようになり、見た目の清潔感もアップするでしょう。

 

毛抜きでヒゲを抜いても再び生えてくるものですが、一時的にでも清潔感をアップさせるには、有効で手軽な方法といえます。

 

費用が安い

 

ヒゲが生える部分は広範囲ではないものの、処理方法によっては費用が高くなる場合があります。電気シェーバーや脱毛器は質の良いものになると何万円にもなり、脱毛サロンに通うにもある程度の予算が必要です。

 

その点、毛抜きはピンセットがあれば可能で、100円ショップでも購入できます。繰り返し使えるため、コストパフォーマンスにも優れています。

 

剃るより伸びるスピードが遅くなる

 

電気シェーバーやカミソリは肌表面から伸びているヒゲは処理するものです。その点、毛抜きは毛根からヒゲを抜くので、その分ヒゲが伸びてくるまでの期間が長くなります。

 

毛抜きで処理した際は約1~2週間で伸びてきます。その間はヒゲを処理する必要がなくなるので、支度の時間と手間を省くことができるでしょう。

 

ヒゲを毛抜きで抜くデメリット

 

次に、ヒゲを毛抜きで抜くデメリットを知っておきましょう。

 

痛みが強く、炎症が起こる可能性がある

 

あご周りは皮膚が薄く、痛みを感じやすい部分です。さらに、毛が太く毛量も多いので、無理にヒゲを抜こうとすると出血するリスクも高まります。

 

ヒゲをすべて抜こうとすると時間がかかるため、その間痛みに耐えなければなりません。タオルなどで冷却すると痛みが和らぎますが、しばらくはヒリヒリした痛みが続きます。

 

また、ヒゲを抜く際に、毛穴や毛根に大きな力が加わり、ダメージを与えてしまいます。ダメージを受けた毛穴は乾燥して硬くなり、古い角質や皮脂が詰まりやすい状態です。毛根も傷つき、ときには出血するケースもあります。

 

毛根に雑菌が入り込んで、赤みを帯びたり膿んだり炎症が起きると、毛嚢炎が引き起こされます。悪化すると「せつ」といって、しこりのように硬くなったり、「よう」といって、ほかの毛穴まで広がったりするおそれもあります。

 

毛嚢炎はブツブツしていてニキビのような見た目ですが、ニキビ用の薬では治りません。毛嚢炎が悪化すると、皮膚科に通院して治療を受けなければならなくなるため、適切に対処することが大切です。

 

埋没毛が発生するリスクがある

 

ヒゲを抜くと埋没毛のリスクが高まります。埋没毛とは、ヒゲを抜く際に途中で切れてしまった毛が皮膚のなかで成長し、肌の表面へ出てこられなくなった状態を指します。皮膚が厚くなったり、ザラザラした肌触りになったりするので気になるかもしれません。

 

正常に成長している毛は毛穴に向かって生えてきますが、埋没毛の場合は皮膚の中に留まってしまうため、化膿してしまう傾向にあるようです。

 

埋没毛になっても炎症を起こしていなければ、いつか成長が止まり、毛根から離れた後、皮膚の新陳代謝によって体外へ排出されます。ただし、黒いポツポツのように見えるので、気になるかもしれません。だからといって、無理にほじり出すと炎症を起こす原因です。

 

皮膚に埋もれている毛を取り除くことは困難であり、最悪の場合切開して取り除く必要もあります。自然と毛が皮膚の表面に出てくるケースもありますが、見た目と皮膚トラブルのリスクがあることを理解しておきましょう。

 

色素沈着しやすい

 

ダメージを受けた毛穴の周りでは、皮膚が自らを守ろうとメラニン色素の生成を促します。ヒゲを抜くのを繰り返していると、メラニン色素の生成が止まらなくなり、毛穴の周りに色素沈着を起こしやすくなります。そうなると、簡単には消えません。

 

色素沈着が起こると、消えるまで年単位で時間がかかったり、黒ずみが残ってしまったりするため注意が必要です。一度黒ずみができてしまうと、改善するまでに長い時間がかかるため、できる限り肌に負担をかけないように意識しましょう。

 

ヒゲが濃くなる可能性がある

 

皮膚組織に強い刺激が加わると、肌を守ろうとして太くて濃い毛が生成されます。これを「硬毛化」といい、ヒゲを抜いているのにかえって濃くなってしまうのは、毛の生成に関わる組織にダメージを与えてしまうからです。

 

洋服などによって起こる摩擦の刺激よりも、ヒゲを抜く刺激の方が肌への負担が大きいのが事実です。無理やり毛を抜くことで肌や皮膚に刺激が加わると、ヒゲが濃くなりやすくなるため気をつけましょう。

 
 

ヒゲを抜く以外の自己処理方法

 

毛抜きでヒゲを抜くメリットとデメリットをおさえたあとは、そのほかの処理方法と比べてみましょう。自分の求めている特徴や予算感に合った方法を選んでくださいね。

 

カミソリや電気シェーバー

 

毛抜きよりも安全にセルフケアできるのがシェーバーです。刃を使いますが、正しく行えば肌にかかる負担を減らせます。

 

シェーバーを使うときは、「ウェットシェービング」といって、ヒゲに湿り気を与えるのが基本です。これに対して「ドライシェービング」という方法もありますが、乾いたヒゲは銅線と同じくらいの硬さがあり、剃りづらいだけでなく、肌にかかる負担も大きくなります。手間はかかりますが、ウェットシェービングがおすすめです。

 

・手順

まず、顔を洗って肌を清潔な状態にします。時間があれば、蒸しタオルでヒゲを覆いましょう。毛穴が開き、ヒゲが水分を含んで柔らかくなるので、何もしないより剃りやすくなるはずです。

 

次にシェービングフォームやクリームをヒゲに塗ります。刃の滑りを良くするだけでなく、皮膚を保護して炎症を防いでくれるでしょう。

 

剃るときは、毛の生えている方向に沿って順剃りします。剃り残しがあれば、毛の生えている方向に逆らうように逆剃りしましょう。逆剃りのほうが肌にかかる負担は大きくなりますが、剃り残し程度なら最小限に抑えられます。

 

・シェーバーを使った後

剃り終わった後の肌は、目に見えない細かな傷がついている状態です。そのままでは炎症を起こして、カミソリ負けのように赤く腫れたり、雑菌が入って膿んだりするおそれがあります。

 

そうならないように肌を保湿して保護しましょう。最初に化粧水やアフターシェーブローションをつけ、その上から乳液やクリームをつけて、水分が逃げないようにします。

 

ヒゲ剃りに使ったシェーバーはしっかりと乾かし、湿気のないところで保管しましょう。雑菌が繁殖したり、刃が錆びたりするのを防げます。

 

それでも何回か使っているうちに、シェーバーの刃は劣化するものです。そのままでは剃り味が悪くなり、肌を傷つけてしまいます。少しでも剃り味が悪いと感じたら、すぐに交換しましょう。メーカーが推奨する交換の目安は2週間です。

 

抑毛クリーム・ローション

 
 

抑毛クリームやローションは、肌に負担がかかりにくい処理方法です。ヒゲの成長を抑えるため、パイナップルエキスやイソフラボンなど抑毛効果の高い成分が配合されています。これらの成分は肌に優しく、美容効果のある成分を含んでいるので、肌に負担をかけず保湿効果も期待できるメリットがあります。

 

ただし、抑毛クリームやローションはヒゲの成長を抑えるだけで、脱毛効果はありません。また、毛が太いほど抑毛効果は現れにくいという特徴があります。ヒゲは体毛の中でも太めなので、思ったような効果を得られない可能性もあります。

 

抑毛クリーム・ローションは使い続けることで効果を発揮するものなので、3ヶ月以上を目安に続けてみてください。

 

ヒゲに対しての即効性はないものの、塗るだけという手軽さと肌へのやさしさから、スキンケア感覚で取り入れることができます。シェービング後の保湿としてプラスするのもおすすめです。

 

家庭用脱毛器

 

家庭用脱毛器は、自宅にいながら自分で脱毛ができる機器のことです。機器によって脱毛方法や効果の出やすさは異なるものの、ヒゲが生えにくくなり、青ヒゲが薄くなる効果が期待できます。

 

脱毛効果はあるものの、脱毛器本体の価格が約5~10万円と高額なうえ、購入後もカートリッジの交換が必要なため、費用面がネックになりがちです。処理したい部位がヒゲだけの場合は、割高に感じてしまうかもしれません。

 

しかし、ヒゲだけでなくほかの部位も処理できることは、家庭用脱毛器の大きなメリットです。使い方によってはサロンやクリニックよりもお得に脱毛が叶うでしょう。

 

家庭用脱毛器は扱いが簡単な反面、痛みややけどをともなう可能性があります。使い方を守り、こまめなお手入れが大切です。

 
 

【サロン・クリニック】ヒゲ脱毛のメリット

 

ここまでは自分でヒゲを処理するための方法をお伝えしましたが、肌へのダメージを抑えながらヒゲ脱毛したい場合は、脱毛サロンやクリニックでの施術がおすすめです。

 

毎日のヒゲ処理の手間がなくなる

 

サロンやクリニックでの施術は、家庭用脱毛器よりも高い効果が期待できます。通い続けることで脱毛効果を実感できるでしょう。

 

脱毛後のヒゲは、カミソリで剃ることも、毛抜きで抜く必要もありません。今までヒゲ処理のために使っていた時間を、ほかのことに回すこともできます。朝の身支度に手間を感じていた方には、見た目の清潔感だけではないメリットがあります。

 

シェーバーでヒゲを剃るのも、毎日となれば面倒ですし、肌がダメージを受ける機会も多くなります。サロンでヒゲ脱毛をすれば、そのような手間やリスクから解放されるでしょう。

 

自己処理による肌へのダメージが軽減される

 

ヒゲの自己処理は方法次第で肌にダメージを負う可能性があります。家庭用脱毛器での痛みややけどのリスクのほか、カミソリ負けによる肌荒れなどです。

 

どんなヒゲ脱毛にも多少の肌ダメージはつきものですが、サロンやクリニックで行う施術は、プロのスタッフが肌の状態を確認しながら進めていきます。心配事があれば相談することも可能です。きれいな肌の状態をキープしながら、脱毛ができる点がメリットといえるでしょう。

 

サロンやクリニックでヒゲ脱毛の施術を受ける場合の注意点

 
 

サロンやクリニックでのヒゲ脱毛は、どの方法でも少なからず皮膚や毛穴を傷めてしまいます。すでに毛抜きでダメージを受けているところに施術をすると、さらにダメージが大きくなるおそれがあるため、ヒゲに限らず施術前に体毛を毛抜きで処理するのはすすめられていません。

 

また、脱毛サロンでは特殊な光を使ったり、電気が流れる特殊な針を使ったりするので、ヒゲを残しておく必要があります。

 

前者は光がヒゲの黒い色に反応して高熱を発し、後者は針を毛穴に差し込んで電流を流し、毛が生える元となる毛乳頭を破壊します。ヒゲが残っていないと、毛乳頭を破壊できません。

 

そのため脱毛サロンでは、セルフケアをするなら電気シェーバーをすすめています。皮膚や毛穴にかかる負担が少なく、皮膚の内側にヒゲが残るからです。

 

サロンのヒゲ脱毛は少なからず皮膚や毛穴を傷めてしまいます。ダメージを最小限に抑えるためにも、毛抜きを使わないのはもちろん、常に肌を清潔な状態に保ち、炎症を起こさないようにしましょう。

 

意外と忘れがちなのが日焼けです。紫外線によって単に肌が黒くなるだけでなく、ヤケドに似た炎症を起こしてしまいます。光を使った脱毛は黒い色に反応して高熱を発するので、日焼けした状態では施術できません。針を使った脱毛でも、思いがけないトラブルに見舞われる恐れがあります。

 

脱毛すると決めたら、日焼け止めを塗るなどして、紫外線対策をしましょう。

 

ほかにも、光での脱毛は施術前にヒゲを剃った状態にしなければいけませんが、針の脱毛は1~2mm程度伸ばしておく必要があります。サロンによって違いがあるので、事前に確認するのがおすすめです。

 
 

まとめ

 

毛抜きでヒゲ脱毛するのは、毛嚢炎や埋没毛、色素沈着といったトラブルを起こすおそれがあります。シェーバーなら、正しい剃り方をすると肌にかかる負担を軽減できるはずです。サロンでヒゲ脱毛すると、毎日処理しなくても良くなるので、こうした悩みから解放されるでしょう。

 

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