しつこい内臓脂肪を落としたい!内臓脂肪の減らし方

2021.11.22

ダイエット

若い世代の人の多くは、「脂肪」と聞くと、見た目ですぐにわかる「皮下脂肪」のことを思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、脂肪には2種類あるのです。
40代以降になってくると、健康を考えて気にし始めなくてはならないのは「内臓脂肪」。暴飲暴食を行う人や運動不足の人は、顕著に高い数値となって現れます。
一方で、ついてしまったあと減らしやすいのは「皮下脂肪」よりも「内臓脂肪」であるといわれています。ここでは、期待ができる内臓脂肪の減らし方を見ていきます。

この記事は約9分9秒で読み終わります。

 

内臓脂肪の原因とは

 

内臓脂肪がつく原因は、いくつかあります。「内臓脂肪とは一体なにであるのか」また、「ついてしまう原因」について詳しく解説します。

 

内臓脂肪とは

 

内臓脂肪とは、体の内臓周辺についた脂肪のことを指します。
脂肪には、「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があり、どちらも共通して「エネルギーを蓄える」ための重要な役割を担っていますが、特徴については異なる部分が多くあります。

 

●内臓脂肪
・男性につきやすい
・贅肉がつまめず、落としやすい。
・エネルギーの一時的な貯蔵

 

●皮下脂肪
・女性につきやすい
・贅肉がつまめて、落としにくい
・長期的なエネルギーの備蓄と放出
・健康への影響は少ない

 

内臓脂肪は外見で判断できるわけではなく、皮下脂肪が少なく痩せて見えても内臓脂肪がついているという場合があります。お腹だけが出っ張っている「隠れ肥満」といわれる男性が多いのは、このメカニズムからきています。

 

内臓脂肪の原因

 

内臓脂肪が増える原因としては、偏った食事の摂取や運動不足が考えられます。また、年齢による代謝の低下も原因のひとつとしてあげられます。

 

1回の食事でカロリーオーバーしただけで、脂肪がつくわけではなく、消費カロリーが摂取カロリーを上回ると、体が飢餓状態になったときのために余分なエネルギーが蓄えられていくのです。

 

そのため、体を動かすことが少ないうえに、高カロリーで脂質の多い食事ばかりを摂っていると、摂取カロリーが余分な脂肪として内臓につきはじめてしまうのです。

 

内臓脂肪がつきすぎると、 血中の糖質や中性脂肪が増え、体にとってよくない症状が出始めます。

 

内臓脂肪を含む体脂肪が、過剰に蓄積された状態を肥満といいます。 肥満を放置しておくと体によくないので避けなくてはなりません。そのためには、内臓脂肪を増やさず肥満を防止するための対策は必要になります。

 

参照:厚生労働省・e-ヘルスネット[情報提供] 内臓脂肪型肥満
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-051.html

参照:厚生労働省・e-ヘルスネット[情報提供] 肥満と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html

 
 

内臓脂肪を減らす3つの方法

 

内臓脂肪の減らし方には、3つの方法があります。

 

ここでは、その3つの方法について解説します。

 

食べ方を見直して糖質とカロリー摂取を控える

 

まずは、食事の摂り方を見直しましょう。特に糖質が多く含まれるもの、高カロリーな食べ物を過剰摂取しないように心がけることが大切です。普段から糖質が多い炭水化物やお菓子類の食べ過ぎをしている方は要注意です。炭水化物は体内で糖に代わるため、摂りすぎると内臓脂肪の元となります。

 

また、普段の食事内容や外食のメニューを見直すことも大事です。3食しっかり食べて、幅広い食材から栄養バランス良く食べることを重視しましょう。夜遅くの食事や暴飲暴食も控えて、生活リズムを整えることも大切です。

 

間食は、控えめなら問題ありませんが、意識して糖質オフのおやつに変えましょう。スイーツやスナック菓子ではなく、フルーツやナッツ類、ヨーグルトなど糖質が低いものを選ぶことが大切です。

 

筋肉量を増やして基礎代謝量を向上させる

 

内臓脂肪を増やさないようにすることも大切ですが、内臓脂肪が減りやすい体質を作ることも重要です。基礎代謝量を上げれば、消費カロリーが大きくなり、体重を減らす効果が期待できます。

 

運動不足以外にも、加齢によっても筋肉量や基礎代謝が低下してきます。基礎代謝の低下を防ぐには、日頃から運動習慣をつけることが重要です。毎日、ウォーキングや筋トレをする時間を少しでも設け、習慣づけると良いでしょう。

 

有酸素運動で蓄積した内臓脂肪を燃やす

 

運動の中でも、有酸素運動は効果良く内臓脂肪を減らせるといわれています。ウォーキングや水泳などの有酸素運動は、脂肪と糖質の両方をエネルギーに消費できるため、大きな効果が期待できるのです。

 

また、有酸素運動は無酸素運動と比べ、激しい運動ではないため、体への負担が少なく、どんな年齢の人でも日常的に取り組めるメリットもあります。特に道具も必要なく、いつでも気軽に始めることができるのです。

 
 

内臓脂肪を減らす 男性におすすめの食事メニュー

 

年齢を重ねても健康でいられる人の特徴は、「腹八分目」「粗食」を心がけていることが多いものです。動物性脂肪が少ない和食を中心に、食品の品目を多くして、バランスよく食事を摂ることが理想的です。

 

空腹の状態で、いきなり炭水化物や脂質の多い食べ物を食べてしまうことだけは避けなければなりません。そのために、低カロリーで高栄養、腹持ちのよいスープとたんぱく質メニューを紹介します。

 

腹もちのするスープメニュー

 

●脂肪燃焼ダイエットスープ
野菜が苦手な人におすすめの脂肪燃焼ダイエットスープです。

 

・材料
トマトのホール煮:一缶
キャベツ:大半分
たまねぎ:大3個
セロリ:1本
ピーマン:1個
ほんだし:1袋(8g)
チキンスープの素:3個
塩:大さじ1
コショウ:お好みで

 

●手順
(1)野菜を適度な大きさにカットしてからミキサーで細かくする。
細かくなった野菜と、隠れる程度の水を一緒に圧力鍋にいれる。
(2)調味料をすべていれて、弱火で1~2時間ほど煮込む。
野菜のニオイが気にならなくなったら完成。

 

内臓脂肪にアプローチするタンパク質メニュー

 

●内臓脂肪に効果が期待できるダイエット鍋

 

・材料 (1人分)
鍋の素:1個
めんつゆ:大さじ1
水:250CC
豚薄切り:3枚
青魚刺身:お好みで
ほうれん草:半束
豆腐:半丁
七味:お好み

 

●手順
(1)鍋に鍋の素と材料を入れて煮込む。
※ほうれん草は食べる直前に入れる。
※栄養素:豚肉はLカルニチン、青魚はEPA、寒天は食物繊維が含まれる。

 

・青魚
・マグロの赤身
・牛肉の赤身
・うなぎ

 
 

内臓脂肪を減らしたいときの外食選びのポイント

 

内臓脂肪を減らすためには、できる限り外食は避けたいところですが、仕事や接待でどうしても外食しなければならないこともあるでしょう。

 

その場合は、量を減らさず、さりげなく内臓脂肪を落とす工夫をすることが大切です。ここでは、外食のときのメニューの選び方について紹介します。

 

洋食よりも和食を選ぶ

 

内臓脂肪を減らしたいときの外食の基本は、洋食よりも和食を選ぶことです。和食は「煮る」や「焼く」、「蒸す」が定番の調理法ですが、洋食は「揚げる」や「炒める(ソテーする)」など油を多く使う調理法が多くなります。

 

そのため、洋食は和食よりもカロリーや脂肪分が多くなり、同じ量でもカロリーが大きく違ってくるのです。食べる量を減らさなくても、和食を選ぶことで摂取カロリーを抑えられます。

 

メインには魚を選ぶ

 

メイン料理の選び方によっても、内臓脂肪を抑えることができます。肉よりも魚のほうが脂質やカロリーを抑えられるため、メイン料理には魚を選びましょう。魚は良質なタンパク源なので積極的に摂取するのがおすすめです。

 

また、魚には、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすオメガ3系脂肪酸が多く含まれているで、ダイエットに向いています。特に、サバ・イワシ・アジなどの青魚がおすすめです。これらの魚は積極的に摂るようにしましょう。

 

揚げ物よりも煮物を選ぶ

 

内臓脂肪を減らすには、なるべく油を避けることが大切です。揚げ物は外食の定番ではありますが、油を多く使うためカロリーが高いのが難点です。メニューを選ぶ際は、揚げ物よりも煮物を選ぶように心がけましょう。

 

また、肉の脂身や鶏の皮もできる限り取り除くのがベターです。脂身や鶏の皮には栄養分があるものの、内臓脂肪が増えてしまうリスクもあるため、可能であれば取り除きましょう。

 

サラダやスープから食べる

 

食事を摂るときは、サラダやスープなど腹持ちの良い料理から食べることで、自然に食べる量が減らせます。食物繊維は消化に時間がかかるため、血糖値の上昇を防ぎ、糖質や脂質の吸収をゆるやかにする効果も期待できます。

 

特に、食物繊維を含む野菜、豆類、海藻は満腹感を得やすいため、食事の最初はサラダから食べるように心がけましょう。

 

糖質が少ない焼酎やウイスキーを選ぶ

 

外食に欠かせないお酒ですが、酒類は一般的に糖質が含まれているものが多くあります。糖質が多いお酒として、ビールや日本酒、ワインなどの醸造酒が代表的です。一方で、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は糖質が少ないため、飲むなら蒸留酒に切り替えましょう。

 

また、お酒を飲むと、ついおつまみなどを食べ過ぎてしまうことがあります。お酒を飲むときは、おつまみやスナック、揚げ物を避け、低糖質で低カロリーなものを選びましょう。

 

さらに、割り材はジュースやサイダーなど糖質の多いものを避け、水や氷、炭酸水、お湯割りにすることも大切です。せっかく蒸留酒を選んでも、割り材に糖質が含まれていてはカロリーの抑制にはつながりません。

 
 

内臓脂肪に良いとされるトレーニング

 

内臓脂肪などの体脂肪を減らすためには、有酸素運動がいいといわれています。しかし、筋肉が増えると基礎代謝があがることから、筋力のトレーニングもあわせて行うとよりいいでしょう。

 

筋力トレーニングを1日20分行うと、有酸素運動のみを行う場合に比べ、お腹まわりの脂肪を減らすのにいいということが、米国のハーバード公衆衛生大学院の研究で判明したと、提唱しています。

 

参照:日本医療・健康情報研究所 20分の筋力トレーニングで内臓脂肪を減らす ウォーキングより効果的
http://mhlab.jp/calendar/2015/012138.php

 

筋力トレーニング

 

女性よりも筋肉がつきやすい男性には、筋力トレーニングも効果的です。腹筋よりも大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすくなります。筋力トレーニングをするときは、胸・背・脚を中心に週2~3回程度行いましょう。

 

・スクワット
脂肪を燃焼しやすくするスクワットは、少ない回数でも多くのカロリーが消費できるため、トレーニングには取りいれられている筋トレ方法です。

 

また、腹筋は筋力が小さいため直接、脂肪が燃焼しにくいとされていますが、続けることでお腹がへこみやすくなるといわれています。

 

腹筋と脚の筋力が同時につけられるスクワット方法をお伝えします。

 

●お腹と脚におすすめの1日20分のスクワット(腹筋と脚の筋力を鍛える)
(1)机の正面に立ち、両手を机の上に乗せる。
(2)背筋をまっすぐに保ち、足は肩幅くらいに開いた状態で、つま先を外側に向けて八の字にする。
(3)呼吸は自然に行いながら、ゆっくりと膝を曲げてまた元の位置に戻す。
※膝に痛みを感じたら無理をせず、曲げる角度を小さくしたりして加減を行うこと。

 

・プッシュアップ

 

いわゆる腕立て伏せのことで、胸・肩・上腕三頭筋などを鍛える筋トレ方法です。

 

●ノーマルプッシュアップの正しい手順
(1)肩幅より拳2つ分程度腕を開いて、うつぶせのように床につく。
(2)つま先のみを床につけるように足を伸ばし、つま先と腕だけで体を支え、首から足までをまっすぐに保てる姿勢を整える。(目線は1m程度先を見るように少し顔を上げると良い。)
(3)上記の状態で、ゆっくりと肘を曲げながら体を倒す。
(4)顔が床につく寸前のところまで下げたら、1秒間キープする。
(5)曲げた腕を、地面を押し上げるように戻して姿勢を元に戻す。
(6)20回繰り返す。

 

ノーマルプッシュアップは、20回×3セットが目安です。トレーニングの効果を高めるために、セット間に必ず30秒間のインターバルを入れましょう。

 

・クランチ

 

クランチは腹筋に効く筋トレ方法です。30秒以内の間隔でトレーニングするとより高い効果を得ることができます。

 

●ノーマルクランチの正しい手順
(1)床の上に仰向けになり、膝を90度に曲げる。
(2)おへそを見るように顔を上げ、息を吐きながら上体を起こす。(腰が上がらない程度に)
(3)息を吸いながら、肩甲骨が床につかないところまでゆっくり体を倒す。

 

ノーマルクランチは、20回×3セットが理想的です。フォームが非常に大切なので、鏡を見ながらフォームを意識したトレーニングを行いましょう。

 

ウォーキング

 

ウォーキングは手軽に行える有酸素運動として、日常に取り入れられている人が多くいます。ウォーキングは、背筋を伸ばして顎を引き、正しい姿勢で行うことがポイントです。自然を感じられる場所で歩くとリラックス効果も出てストレス解消などにもなります。

 

また、体に溜まっている体脂肪を燃やすことにも一役買っている有酸素運動。心肺機能を高めることもできるため、呼吸法を用いて酸素を全身に送り込むことで、内臓脂肪の蓄積を防ぐのにもおすすめです。

 

●ウォーキング時に取り入れたい呼吸方法
・普通に行うウォーキング
4歩進むごとに1呼吸を意識する。
1歩ずつ、右足(吸う)左足(吸う)右足(吐く)左足(吐く)を繰り返す。

 

・エクササイズを目的としたウォーキング
8歩進むごとに1呼吸を意識する。(ウォーキングよりも小刻み)
1歩ずつ、右足(吸う)左足(吸う) 右足(吸う)左足(吸う)右足(吐く)左足(吐く) 右足(吐く)左足(吐く)を繰り返す。

 

ウォーキングのフォームは、肩の力を抜いた状態で腕を前後に大きめに振りながらリズミカルに前に進むことがポイントです。肺に空気がなくなると自然に吸い込もうとするため、呼吸は吸うことよりも吐くことを意識しながら、体内の二酸化炭素を外に出すようにしましょう。

 
 

日常生活のなかでの内臓脂肪の減らし方

 

仕事をしていると、「なかなか運動する時間がとれない」という人も多いのではないでしょうか。日常生活を送る中でも、ちょっとした工夫で少しずつ内臓脂肪を減らすことも可能です。ここでは、日常生活の中でできる運動や筋トレを紹介します。

 

通勤時に運動する

 

通勤は毎日するものなので、通勤時間を運動時間ととらえても良いでしょう。通勤時はなるべく早足で歩くことが大切です。歩くスピードを上げるだけでエネルギー消費量がアップし、内臓脂肪が燃える効果が期待できます。

 

また、駅や職場にエレベーターやエスカレーターがある場合は、それらを使わずにできる限り階段を使うのもおすすめです。階段を使う分、自分の足でしっかり歩くことになるため、エネルギーの消費量が大きくなります。

 

また、大半の建物の階段は、端にあります。そのため、必然と階段まで遠回りすることになることから、時間はかかりますが、その分エネルギーの消費ができます。時間に余裕を持って家や会社を出て、早足で歩いて内臓脂肪を燃やしましょう。

 

さらに、思い切って車や電車通勤から、自転車通勤に変えるのもひとつの方法です。自転車は有酸素運動のトレーニングになるため、足に筋肉をつけることもできます。

 

また、車や電車では通れない道を通ることもできため、気分転換やリフレッシュにも向いています。自宅から会社までの距離に問題がなく、天候が良くて雨や雪などの心配がないときは、自転車通勤がおすすめです。

 

仕事中に運動する

 

外回りなどの仕事が多い人は、外に出る分、運動量が増えます。しかし、事務仕事やパソコンに向かう仕事が多い人は、仕事中にほとんど動かずに1日を終えてしまうことも多いのではないでしょうか。

 

そうした場合は、席を立つたびにスクワットを行うなど、立ち上がるタイミングに合わせて、手軽にできる運動を取りいれてみると良いでしょう。例えば、トイレに行くたびにスクワットをすれば、1日に相当数の運動量になります。

 

また、椅子に座るときも、ゆっくり座り、ゆっくり立ち上がるようにすると、太ももや腹筋のトレーニングにもなります。

 

さらに、椅子に座っている間はドローインにチャレンジしてみましょう。ドローインは、息を吸いながらおなかを膨らませ、息を吐きながらおなかに力を入れて引っ込める腹式呼吸のトレーニング方法です。インナーマッスルを鍛えるのに役立つので、ぜひ試してみましょう。

 
 

まとめ

 

体につく脂肪は、2種類に分けられることがわかりました。外見だけでは一見してわかりにくい「内臓脂肪」と、外からつまんだりすることができる「皮下脂肪」

どちらも共通して「エネルギーを蓄える」ための重要な役割を持っていて、それぞれに特徴があります。

 

しかし、そのまま放っておくと、体にさまざまな弊害をもたらせる危険があるといわれているのが「内臓脂肪」です。

 

反面、冒頭でも述べたとおり、減らしやすいのは「皮下脂肪」よりも「内臓脂肪」であるといわれています。食事を整えて、運動を毎日の習慣に取り入れた生活を送ることで、内臓脂肪の蓄積を防ぎ健康的な体を手に入れられる可能性が高まります。

 

ぜひ、上記でご紹介したダイエットメニュー、スクワット、ウォーキングを実践してみてください。

 

協力:ダンディハウス PERSONAL GYM

 
 

RELATED POSTS 関連記事