50代は筋肉がつきにくいのか?
「50代は筋肉がつきにくい」と耳にした方もいるかもしれません。何もせずにいると若い頃と比べて筋肉量は減りますが、50代でも筋肉をつけることは可能です。
普段の生活では筋肉が衰える
年齢とともに身体にはさまざまな変化が起こります。そのうちのひとつが筋肉の衰えです。男女ともに、意識をしないと年齢とともに筋肉量は落ちていきます。
筋肉量が減ると基礎代謝量が低くなり、内臓脂肪がつきやすく太りやすい身体になってしまいます。若いころと同じような生活をしていては、筋肉を維持することが難しくなるのです。
50代でも筋肉はつけられる
何もしなければ年齢とともに筋肉は衰えていきますが、50代だからといって筋肉がつかないというわけではありません。筋肉は何歳からでも鍛えられます。
筋肉が落ちてしまった人でも筋トレにより筋肉量は増加します。しかし、加齢による筋肉量の低下を抑えるためには、体力と気力があるうちに筋トレを習慣づけることが大切です。50代の元気なうちに筋トレを生活の一部にしましょう。
まずは無理のない範囲から筋トレを始めて、長く続けることが重要です。
50代が筋トレで得られる効果
筋肉がつくことで身体にとってさまざまな効果が期待できます。ここでは代表的な3つを紹介します。
ダイエット効果が期待できる
筋トレをして筋肉がついてくると、基礎代謝量がアップします。基礎代謝量とは、呼吸や体温調節など身体を動かしていなくても生きていくために必要なエネルギーのことです。
基礎代謝量は、私たちが生活するうえで消費する総エネルギーの約6割をも占めているといわれています。筋肉量を増やして基礎代謝量をアップさせることで、自然と消費エネルギーが増えてダイエットにつながります。
また、筋トレにより筋肉がつくと成長ホルモンの分泌も活発になるといわれています。成長ホルモンには体脂肪を減らしたり筋肉量を増やしたりする働きがありますが、加齢とともに分泌量が減っていきます。
成長ホルモンの減少は筋肉の衰えに関係しますが、逆に筋肉をつけて成長ホルモンを増やすことで筋肉の増加にもつながるのです。
老後も楽しく生活できる
普段から意識をすることは少ないものの、日常生活の何気ない動きも筋肉の働きによって行われています。立つ、座る、歩く、姿勢を維持するなどの動作は、すべて筋肉によって成り立っています。
筋肉がなくなると、身体を支える力が弱くなる、歩くのが困難になるなどさまざまな影響がでてくるでしょう。
身体を動かすことがつらくなると、ますます動かなくなり筋肉は衰えていきます。筋肉不足は寝たきりの原因にもなります。
50代のうちから筋トレをして筋肉量を維持することで、老後も健康的で楽しい毎日を過ごせるでしょう。
ストレス解消になる
筋トレを続けていると徐々に気分が良くなってくるという経験のある人も少なくありません。
筋トレを一定時間しているとセロトニンというホルモンの分泌が活発になることがわかっています。幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンにはリラックス効果があるといわれているため、筋トレをすることで、ストレスの解消にもつながります。
50代という年齢は社会的立場や体力の低下によりストレスの多い年代です。健康的にストレスを解消する手段のひとつとして、筋トレはおすすめです。
50代におすすめの筋トレメニュー
50代の方におすすめの筋トレメニューを3つ紹介します。ただし、自身の体調に合わせて無理をしないようにしましょう。
スクワット
太ももやお尻などの下半身の筋肉は大きいため、鍛えることで基礎代謝量も効率良く増やせます。また、下半身の筋肉は体を支えるために重要で、衰えると日常生活で疲れやすくなるでしょう。
スクワットは下半身を鍛えるのに良い筋トレです。足腰を鍛えて筋肉の維持に努めましょう。
スクワットの方法は、以下のとおりです。 肩幅と同じくらいの幅に足を開き、つま先はまっすぐ前にして立ちます。 背筋をしっかりと伸ばした状態で、お尻の斜め後ろに落としていきます。このとき、膝がつま先よりも前に出ないように注意しましょう。 太ももと地面が平行になったところで少しの間キープします。 ゆっくりと元に戻していきます。膝は完全に伸びきらないようにしましょう。 2〜4までの動作を繰り返します。
回数は、1セットにつき15回を3セットが目安です。
プランク
うつ伏せの状態で肘とつま先で体を支えるプランクは、腹筋と体幹を鍛えることができる筋トレです。体を支えるのに重要な体幹を鍛えることで、きれいな姿勢を保てます。体幹が弱くなると腰痛や猫背の原因になるので、健康的に暮らすためにも鍛えておきたいものです。
プランクの方法は、以下のとおりです。 うつ伏せの状態で四つん這いになり、足をまっすぐ伸ばしつま先で下半身を支えます。 体のラインを一直線に保ったまま、肘が肩に対して直角になるように曲げて上半身を支えます。 この姿勢を保ったまま少なくとも10秒間キープします。
回数は、3セットが目安です。
クランチ
お腹周りの筋肉を鍛えるにはクランチがおすすめです。お腹は中年太りしやすい部位のため、鍛えることで若々しい印象を保てるでしょう。
クランチの方法は、以下のとおりです。 肩幅に足を開いて両膝を立てて仰向けに寝る。手は耳の後ろか後頭部においておく。 両足の太ももの付け根、膝を90度に曲げて足を上げる。 下半身はそのままで、おへそをのぞき込むように上半身を起こす。 ゆっくりと元の姿勢に戻す。
回数は、1セットにつき10回を3セットが目安です。
50代が筋トレで気を付けたいこと
筋トレはダイエット効果があり、若さや健康の維持に役立ちますが、気を付けておきたいこともあります。せっかく始めたのにケガなどで続かないと元も子もありません。始める前に注意点を知っておきましょう。
無理をしないトレーニングから始める
新しくことを始める際ははりきってしまい、つい無理をしがちです。無理をするとケガのリスクが高くなるため気を付けましょう。
いきなり高負荷や過度な筋トレをすると身体に負担がかかります。まずは負荷の低いトレーニングから始めて、慣れてきたら徐々に負荷を高めていきましょう。
ウォーミングアップをしっかりやる
50代の人の筋肉は、20代、30代の若いころより固くなっている可能性があります。急な運動は関節や筋肉を痛めることにつながります。筋トレの前には必ずストレッチなどのウォーミングアップをして身体をほぐすことが大切です。
特に若いときにスポーツをしていた人は、昔と同じ感覚で運動をしてしまい体を痛めてしまう傾向があるので注意しましょう。
効果を得るためには継続する
筋トレは1日、2日しただけでは効果がなく、継続することが大切です。毎日でなくても良いので、長期的に続けられることを第一に考えましょう。
また筋肉を増やすためには筋トレを休むことも必要なので、続けやすい頻度でスケジュールを立てましょう。
筋トレは自宅でできるものですが、一人で続けることが苦手な方はジム通いも検討しましょう。ジムに行けばトレーニングメニューの相談にも乗ってもらえますし、行く曜日やタイミングを決めておけば習慣になりやすいものです。
中には筋トレが苦手な方もいるでしょう。筋トレが苦手な方は、若さを保つためにエステに通うのもおすすめです。エステの施術を受けることで若々しさを保てますし、美意識が高くなれば筋トレをするモチベーションにもつながります。
まとめ
年齢とともに身体は変わっていきます。若いころと同じような生活をしていると筋肉は衰えてきます。そのため、昔と同じような引き締まった身体を取り戻すためには、筋トレが必要になります。無理をせずに負荷の低いメニューから始めましょう。また筋トレが苦手な人は、エステに通って、専門家からアドバイスを受けるのもおすすめです。