脇腹が太る原因
お腹周りのお肉の正体は「内臓脂肪」と「皮下脂肪」です。では、このふたつにはどのような違いがあり、どのように見分けるのでしょうか。
内臓脂肪
お腹がぽっこりと出ている体型は、内臓脂肪が原因となっていることが多くあります。
脂肪がつくメカニズムはいたってシンプルです。摂取カロリーが消費カロリーを上回ったとき、余ったカロリーが脂肪となり、腸間膜という小腸を包む膜に溜められます。お腹だけがぽっこりと目立つ体型は、この小腸が下腹部にあるためです。
男性の場合は、内臓脂肪が蓄積されやすいといわれています。特に、30代以降になると基礎代謝が低下し、お腹がぽっこりしやすくなるでしょう。ウエストが85cm以上あると、内臓脂肪が過剰であるということです。
皮下脂肪
皮下脂肪は、長期間にわたって蓄積される脂肪です。徐々にたまっていくので、急激に減らすことが難しく、内臓脂肪よりも落ちにくいとされています。
内臓脂肪との見分け方は、「指でつまめるかどうか」です。指でつまめるようなら、それは皮下脂肪となります。
また、脇腹にある腹斜筋という筋肉は、普段の生活ではあまり使われない筋肉であり、皮下脂肪がつきやすい場所です。中高年になると全体的に筋力が低下し、さらに皮下脂肪がつきやすくなります。
脇腹に効果的な有酸素運動
「お腹痩せするなら腹筋!」と考える方も多いかもしれませんが、脇腹の贅肉を落とすために良いのは有酸素運動です。有酸素運動で消費カロリーが増えれば、たまった内臓脂肪と皮下脂肪を落とすことができるでしょう。
また、「有酸素運動を20分以上しないと脂肪が燃えない」という話を聞いたことがある人も多いかと思います。これは、「有酸素運動をはじめてから20分後に脂肪燃焼効果が高まる」という意味で、20分以下の運動は効果がないわけではありません。
息がはずむ、汗ばむような軽い運動を、短い時間でも良いので、積極的に日常に取り入れていきましょう。
ウォーキング
ウォーキングはもっとも手軽ではじめやすい運動です。しばらく運動していなかった人でも、無理なくはじめられるでしょう。
「一駅手前で降りてウォーキングして帰ろう」「少し遠い場所に車を停めて歩こう」などと、日常生活でも取り入れやすいです。また、駅の階段など、なるべくエスカレーターを使わないようにするのもおすすめです。
ウォーキングはフォームを意識してみてください。目線はまっすぐ、腕を大きく振り、普段より早いスピードで歩くようにしましょう。そして、できれば夕方や夕食を食べた2時間後にウォーキングをするのが、脂肪の蓄積を防ぐのに効果的とされています。
ランニング
ウォーキングに慣れてきたら、ランニングにも挑戦してみましょう。速く走る必要はなく、軽く息が切れる程度のスローランの方がダイエットに良いとされています。
ウォーキングの半分の時間で、同等のカロリーを消費することが可能です。週に2〜3回くらいの頻度で行いましょう。
水泳
水泳は有酸素運動の中で消費カロリーが高い運動です。水圧がかかることで、血流の改善や新陳代謝の促進が期待できます。また、水泳の動作は体幹を使うため、インナーマッスルを鍛えることもできるでしょう。
脇腹をメインにアプローチしたいときは、クロールや平泳ぎといった上半身がメインの泳ぎ方が向いています。
重力がかからない水中は、足への負担を軽減できるため、膝や股関節の痛みがある人や体重の重い人にもおすすめです。泳ぐのが苦手という人は、最初は水中ウォーキングからはじめてみると良いでしょう。
脇腹痩せにおすすめの筋トレ
有酸素運動と合わせて筋トレをすることで、さらにスッキリとした脇腹を目指せます。また、筋肉をつけることで代謝が良くなり、太りにくくもなるでしょう。
腹斜筋を鍛え引き締め効果があるだけでなく、お腹周りの筋肉が鍛えられることによって内臓が正しい位置に戻り、お腹のたるみ解消、新陳代謝の向上が期待できます。
サイドクランチ
1.仰向けで足を伸ばし、右足を左側に倒します。
2.右手を頭の後ろに添えて状態を起こします。
3.15回を1セットとして3セットやってみましょう。
4.足を左右逆にして、同じように行います。
サイドクランチで首が疲れる人は、首に余計な力が入っている証拠です。肩と首の力を抜いて、脇腹に意識を集中させて行いましょう。
サイドベント
1.足を肩幅に開いて立って、片手にダンベルを持ち、もう片方の手は頭の後ろにまわします。
ダンベルがない人は、ペットボトルに水を入れてみましょう。
2.背筋を伸ばし、上半身のみを動かしてダンベルを持っている側に身体を倒して戻します。このとき、猫背にならないように胸を張ります。
3.15回を1セットとして、3セット程度やってみましょう。
4.反対側も同じように行います。
サイドプランク
1.脇腹を下にして寝転び、肩肘をついて上体を持ち上げます。
2.肩から足まで一直線の上体で30秒から1分キープします。
3.左右3回ずつ行いましょう。
脇腹痩せしたいなら食事にも気をつけよう
人は実際に食べているカロリーよりも低く見積もって、カロリーを摂りすぎる傾向があります。基礎代謝や日頃の運動量から摂取カロリーの目標を決め、目標値を超えないようにしましょう。
1日に食べたものを書き出していく方法は、自分の摂取カロリーを知るだけでなく、おやつなどの間食を食べ過ぎないようにするためにも効果的です。
夕食の時間にも注意しましょう。寝ている間はカロリーの消費も少なくなるため、夕食は就寝2時間前には済ませるようにします。胃がからっぽの状態で眠りにつくことが理想です。
炭水化物や脂質の摂り過ぎにも注意しましょう。炭水化物は身体を動かすエネルギーになりますが、余った分は脂肪として蓄積されます。炭水化物をまったく摂らないのは良くないですが、脂肪を落とすために、摂りすぎないように気をつけましょう。
脂質はカロリーが最も高い栄養素であり、料理する過程で知らないうちに摂りすぎてしまうことがあります。揚げものや炒めものを、蒸したり茹でたりする調理法に変えると、脂質の摂取量を抑えることが可能です。
有酸素運動や筋トレをした後は、筋肉が疲労して傷ついた状態となります。これを修復し筋肉をさらに強くするのがタンパク質です。肉類や魚類、大豆類といったタンパク質を豊富に含むものを食べましょう。筋トレの後にプロテインを飲むのも手軽で良いですね。
そして、暴飲暴食やお酒の飲み過ぎはダイエットの最大の敵です。「その後取り戻すのが大変」と頭に入れておきましょう。しかし、たまにチートデイを設けて好きなものを食べることは、食事制限によるストレスをためすぎないための良い方法です。
なかなか効果が出ないならエステに通ってみよう
ダイエットはコツコツとした運動や食事制限、毎日の努力があって成功するものです。短期間だけ取り組んでも、効果をあまり実感することができないでしょう。
また、痩せた後にダイエットをやめてしまうと、リバウンドするおそれもあります。結局、モチベーションが続かずに諦めてしまう人も多いのが現状です。
しかし、エステに通うことで効果を実感できると、モチベーションが維持しやすくなります。ダイエットのプロによる、一人ひとりに合わせたアドバイスも受けることが可能です。
「なかなかダイエットの効果が出ない…」と悩んでいる人は、エステでプロの手による施術も受けてみると良いでしょう。
まとめ
お腹の贅肉の正体は、内臓脂肪と皮下脂肪です。まずは有酸素運動を生活の中に取り入れ、消費カロリーを増やしましょう。ウォーキングやスローランニングは手軽にはじめられ、運動が苦手な人にもおすすめです。また、脇腹の筋トレでさらなる引き締めを狙いましょう。
同時に炭水化物と脂質を摂りすぎないようにし、タンパク質多めの食事を心がけてください。カロリーを抑えて筋肉量がアップすることから、新陳代謝も促進されます。
楽しみながらダイエットし、お腹の贅肉を落として、スッキリとしたボディーラインを取り戻しましょう。