禁酒がダイエットにおすすめな理由
ここでは、禁酒がダイエットにおすすめな2つの理由を解説しています。
摂取カロリーを抑えられる
お酒の中にはカロリーが高いものも含まれているため、禁酒するとカロリー摂取を抑えられます。以下の表は、よくたしなまれているお酒のカロリーの一覧です。いずれも100mlあたりの数値になります。
ビール | 39kcal |
缶チューハイ | 51kcal |
赤ワイン | 68kcal |
白ワイン | 75kcal |
日本酒 | 102kcal |
焼酎 | 206kcal |
ちなみに、オレンジジュースのカロリーは45kcalです。実はお酒はジュースより高カロリーであり、お菓子を食べること以上に高カロリーになることもあります。
お酒をやめるだけでも、一日あたりのカロリー摂取を抑えることができます。
食べ過ぎを防げる
禁酒には、食べ過ぎを防げるというメリットもあります。
通常、食事で空腹が満たされれば「お腹がいっぱい」と脳がサインを出します。しかし、アルコールを摂取すると満腹中枢が麻痺し、食べ過ぎたり味覚が鈍くなってしまったりすることがあります。そのため、お酒を飲むと濃い味が欲しくなり、さらに高カロリーの食事をとってしまうというスパイラルに陥るのです。
つまり、お酒を飲まなければ満腹中枢が麻痺することも味覚が鈍くなることもありません。禁酒することで食べ過ぎや高カロリー食をとることを防げるというわけです。
中性脂肪の蓄積を防止できる
中性脂肪は増えすぎると分解されず、「皮下脂肪」や「内臓脂肪」に変換されます。中性脂肪を分解するには、肝臓が重要な役割を果たしているのですが、アルコールが体内に入ると、その働きも弱くなってしまいます。
というのも、お酒を飲むと肝臓はアルコールの分解をはじめ、中性脂肪の分解に手が回らなくなるからです。その結果として、中性脂肪の分解が進まず体内に蓄積することにつながります。
禁酒をすれば、肝臓は中性脂肪の分解に注力できるようになるので、中性脂肪の蓄積をある程度防ぐことが可能です。また、禁酒によって肝臓を休ませる時間ができるとエネルギー効率が向上し、ダイエットに有利に働く効果も期待できます。
糖質の摂りすぎを防止できる
蒸留酒など一部の種類を除けば、お酒には糖質が多く含まれています。ご飯やパンなど、食事の際の糖質だけでなく、お酒の糖質量にも気を配ることで、糖質の摂取量をより抑えられるのです。
また、糖質の摂りすぎは膵臓に大きな負担がかかります。膵臓は血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンを分泌する臓器です。糖質を摂りすぎるとインスリンも大量に必要になるため、膵臓がオーバーワークになります。
その結果として代謝のバランスが崩れ、糖尿病や肥満などさまざまな生活習慣病の原因となるので、糖質の摂り方は健康維持の観点からも重要な要素といえるでしょう。
ダイエット以外にも!こんな人は禁酒がおすすめ!
ダイエット以外にも、禁酒にはたくさんのメリットがあります。特に、以下の3つに当てはまる人は禁酒がおすすめです。
目覚めが良くない人
目覚めが良くない人にも、禁酒はおすすめです。
「お酒を飲むとよく眠れる」と思っている人は多いことでしょう。しかし実際のところ、お酒を飲むと睡眠の質は低下します。
アルコールを摂取すると、寝ているときでもアルコール分解のために肝臓は活動を続けます。そのため睡眠中であっても体内ではエネルギーを使い続けているため、体が休まりにくくなるのです。
アルコールの量が増えれば増えるほど体を休める時間は少なくなるので、睡眠の質が低下します。眠りが浅くなると、体が疲れをとろうと日中も眠くなります。日中も寝てしまうと活動時間が短くなるので、運動量も減りダイエットからは遠ざかってしまうということもあるでしょう。
禁酒することで、体をしっかり休ませることができます。そのため禁酒をすると、睡眠の質の向上が期待できるのです。
肌の不調を感じる人
肌の不調を感じている人が禁酒をすることで、肌の調子が良くなることがあります。
お酒を飲むと、肝臓がアルコールを分解してくれます。しかし、肝臓が働きすぎると、肌のターンオーバーが乱れることがあるのです。
ターンオーバーとは、肌が約28日の周期で新しく生まれ変わるサイクルを指します。肌の一番奥にある基底層から新しい皮膚細胞が作られ、それが上に押し上げられると同時に古い皮膚は垢や角質として剥がれ落ちます。これを規則正しく繰り返すことで、健やかな肌を保つことにつながっているのです。
このターンオーバーが乱れてしまうと、皮膚のキメが乱れたり肌のバリア機能が低下したりして肌トラブルを招く可能性があります。
さらに肝臓の調子が悪くなると、血液中のタンパク質が減少するでしょう。これにより、むくみやすくなることがあります。
つまり禁酒をすると肌の調子も改善され、見た目にも大きな影響を与えてくれるのです。
出費を気にしている人
出費を気にしている人や節約したい人にも、禁酒は向いていると言えます。
飲み会などのお酒の席では1回5000円程度のお金がかかります。月に数回飲む機会があるなら、1ヶ月に1万円以上の出費です。
禁酒することで、この出費が全てゼロになります。浮いたお金を趣味に充てることや、貯金に回すことも可能です。
さらに禁酒すると、お酒を飲む時間も有効活用できます。運動をしてダイエットに励んだり、趣味に没頭したりなど、自分の時間を有意義に使えるのです。
このように、禁酒にはダイエット以外にも金銭面や時間の面でもメリットがあることが分かります。
がんのリスクが気になる人
過度の飲酒でがんのリスクが高まることがあります。特に大腸がん、結腸がん、直腸がんになりやすくなるとされており、それ以外にも食道がんや肝臓がん発症のリスクも上がることがわかっています。お酒の飲みすぎが体に与える影響は大きいものです。
がんのリスクが上がる原因は、アルコールを分解する過程で発生するアセトアルデヒドにあります。この物質には発がん性があるとされているため、禁酒することでアセトアルデヒドの発生を抑え、がんのリスクを下げる効果が期待できます。
アルコール依存症にならないか不安な人
習慣的にお酒を飲む生活を続けていると、アルコール依存症になるリスクがあります。一般に、2週間禁酒を続けられない方はアルコール依存症と診断される可能性があり、注意が必要です。アルコール依存症になってしまうと、日常生活を送ること自体が困難になるケースもあり、生活の質を大きく落とすことにもなりかねません。
飲酒の習慣をなくすことでアルコール依存症のリスクを回避できます。いきなり禁酒が難しい方は、休肝日を多めに設けることから始めてみましょう。
ダイエットのためにも!禁酒を成功させる6つのポイント
禁酒を成功させるには、以下の6つのポイントがあります。
1.運動をする
2.栄養バランスの良い食事を意識する
3.お酒以外のストレス解消法を見つける
4.できることから始める
5.ノンアルコールビールには注意
6.水分量を増やす
それぞれ詳しく解説していきます。
1.運動をする
「飲みたい」と思ったら代わりに体を動かしてみるのもひとつの手です。
「絶対にお酒を飲まない」ことをゴールにすると、ひたすら我慢することになります。特に禁酒を始めて最初のうちは、どうしても飲みたくなることが多いことでしょう。
そのため、「飲みたい」と感じたら代わりにすることを決めるのです。「我慢する」から「代わりにこれをする」と意識を変えることで、禁酒のハードルが下がります。
そのひとつとして、飲みたいと思ったら「運動をする」ことはおすすめです。有酸素運動や筋トレなど、手軽にできる運動でいいのでお酒の代わりにやってみてはいかがでしょうか。ダイエットにもつながり、一石二鳥です。
「運動は面倒」という場合には、「カロリーゼロの炭酸ジュースを飲む」「本を読む」など自分に合ったものを行いましょう。
2.栄養バランスの良い食事を意識する
禁酒と一緒に、普段の食生活を見直してみることも重要です。3食をできるだけ規則正しく摂ることで、ダイエットの効果をより高めることが期待できます。
食生活が乱れていると、せっかく禁酒しても思うように痩せられないかもしれません。まずは主食・主菜・副菜をしっかり摂取する、腹八分目を意識するなど、基本的な食習慣から身につけていきましょう。
3.お酒以外のストレス解消法を見つける
「お酒はストレス解消になる」という人も多いかもしれません。もしストレス解消のためにお酒を飲んでいるなら、他に打ち込める趣味を探してみましょう。
もちろんお酒は、人によってはストレス解消にはうってつけです。しかし飲み過ぎてしまうと、食べ過ぎて太ってしまったり肌トラブルにつながったりと大きなデメリットがあります。
これまでお酒でストレス発散をしていたところを、別の趣味に没頭することができれば自分の人生にとっても有意義なものになります。
4.できることから始める
「禁酒しよう」と心に決めても、完全にお酒を断つことは難しいでしょう。まずは禁酒のハードルを上げすぎずに、「とりあえず一度やめてみて、うまくいかなければやり方を変えよう」と柔軟な気持ちで取り組むことが大切です。
たとえば、ビールを炭酸水に変えてみたけど、物足りずお酒を飲んでしまうこともあるでしょう。この場合、炭酸水以外にコーヒーやお茶、レモン水など飲み物を変えてみるだけでも、禁酒の再チャレンジになります。
一度の失敗で諦めないよう、「やり方を変える」「新しいことをする」などして軌道修正を重ねていきましょう。
5.ノンアルコールビールには要注意
禁酒をする際に、「ノンアルコールビールなら飲んでも大丈夫だろう」と思う人も多いでしょう。しかし、ノンアルコールビールには、人工甘味料などの添加物が含まれています。
人工甘味料は摂取しても血糖値が上昇しないことから、食欲を増進させてしまう効果があるといわれています。
そのため、ダイエット目的で禁酒をする人は特に、ノンアルコールビールの摂取は控えた方が良いでしょう。もし飲むのであれば、「無添加」や「人工甘味料無添加」と記載している飲み物を選ぶのがおすすめです。
6.水分量を増やす
お酒以外の水分量を増やすことも心がけましょう。喉が渇くとお酒が飲みたくなってしまうこともあります。
まずは、毎日少量ずつでもお水を飲むことを習慣化しましょう。水分量の目安は1日2リットル程度。一度に大量に飲むのではなく、こまめに飲むことが大切です。
水分といっても、ジュースや炭酸飲料、砂糖入りのコーヒーなどは避け、水やお茶を選ぶようにしましょう。
禁酒はどのくらい続ければ良いのか?
実際に禁酒した方の中では、3週間程度続けてみると体重が減ったり見た目で痩せたとわかったりする人も多いようです。これまで毎日飲酒をしていた人なら、平日だけの禁酒でも効果を実感できることがあります。
禁酒は効果が現れたらやめるのでは、そのまま続けていくのが望ましいです。完全に禁酒するのがどうしても難しい場合には、1回に飲む量や頻度を減らす減酒や、期間を区切って短期間だけ禁酒するだけでも良いでしょう。
まとめ
ここまで、禁酒で得られる効果と成功のポイントを紹介してきました。禁酒は摂取カロリーを抑え、食べ過ぎを防げることでダイエットにもつながるほか、睡眠の質の向上や肌トラブルの改善も期待できます。
自分に合ったやり方で禁酒して、健康的な体を手に入れましょう。