【毎日飲みたい!】コーヒーは健康に良い?悪い?【医師監修】

2020.02.27

健康管理

コーヒーには、健康に良いという説と健康に良くないという説があります。

毎日のように飲んでいると、どちらが正しいのか気になるところです。
コーヒーにはどのような効果があって、1日にどれくらい飲めば良いのか紹介します。

この記事は約4分13秒で読み終わります。

 

コーヒーがもたらす健康効果

 

コーヒーには「カフェイン」や「ポリフェノール」といった有効成分が含まれており、単独あるいは相互作用によって健康効果をもたらします。まずは代表的なものを4つ見ていきましょう。

 

脳を活性化

 

コーヒーのカフェインには覚醒作用があり、交感神経を刺激して眠気が覚めるだけでなく、集中力も高めてくれます。仕事前に1杯飲んでおくとはかどるでしょう。

 

さらに、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸類には、認知機能を向上させて注意力の低下を防ぐ効果があるため、脳が活性化するわけです。実際にコーヒーを継続的に摂取して、アルツハイマー型の認知症にかかるリスクが低下したという事例もあります。

 

リラクゼーション効果

 

コーヒーの香りは鼻から入って脳へ届き、前頭葉を刺激します。その効果はコーヒーのブランドによってさまざまです。ブルーマウンテンのようにα波が出現して気分をリラックスさせたり、マンデリンのように情報処理能力を高めてくれたりします。味だけでなく、そのときの気分に合わせてコーヒーのブランドを選んでみるのも良さそうです。

 

ダイエット

 

コーヒーのカフェインで交感神経が刺激されると、先ほどのように脳が活性化するだけでなく、血流を促進して脂肪の代謝を高めてくれます。さらにポリフェノールも脂肪の消費量を増やすため、内臓脂肪の減少に役立つでしょう。同時に老廃物の排出も活発になるため、ダイエットするときの飲みものに最適です。

 

ほかにも、カフェインは運動能力を高め、体内に取り込む酸素の量を増やしてくれますし、がんを抑えたり、死亡リスクが減るという報告もあります。

 

ダイエットで有酸素運動をする前に飲むと、効果を期待できそうです。ただし、ダイエット目的で飲むときは砂糖やミルクなどを加えず、ブラックで飲みましょう。

 

胃の働きをよくする

 

コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」というポリフェノールは、胃酸の分泌を促します。胃酸は消化を助けてくれるので、食後にコーヒーを飲むのがおすすめです。逆に空腹時は胃の粘膜を刺激して荒らす恐れがあるので、飲まないほうが良いでしょう。

 

どうしても飲みたいときは、ミルクを入れたり、お菓子を添えたりするなどして、コーヒーの刺激を軽減します。

 
 

コーヒーは飲みすぎると健康面でデメリットになることも?!

 

コーヒーにこれほどの健康効果がありながら体に悪いといわれるのは、大量に飲むとカフェインを摂り過ぎて、体調不良の原因になるからです。代表的なものとしては、不眠やめまい、吐き気、下痢、震えなどがあります。

 

ほかにも興奮状態が続いたり、心拍数が増加したり、血圧が上がったり、不安な気分になったりするなどです。

 

カフェインは「アデノシン」という眠気を催したり、体をリラックスさせたりする化学物質と似た形をしており、脳のアデノシン受容体に先回りしてアデノシンの作用を阻害する効果があります。アデノシンが作用しないのですから、コーヒーを飲むと眠気が覚めて活発になるわけです。

 

アデノシンが作用しないことで神経の興奮状態がつづくことになります。大量に飲むことで神経が過剰に刺激されてしまい、これが体調不良の原因となります。

 

どうにかアデノシンを作用させようと、脳は受容体を増やして対抗しようとします。そのうち、同じ量のカフェインでは眠気が覚めません。結果としてさらに多くのコーヒーを必要とします。「コーヒー中毒」といわれる悪循環です。

 

カフェインの摂取を止めれば改善しますが、最初のうちは増えた受容体がそのままなので、必要以上にアデノシンが作用し、気分がふさぎこんだり、倦怠感があったりします。ただし、受容体の数は本来分泌されるアデノシンの量に合わせて元に戻るので、数日経てばこれらの症状も回復するでしょう。

 

ドリップコーヒーの健康効果

 

コーヒーには大きく分けて、粉にお湯を注いで抽出するドリップコーヒーと、ドリップコーヒーを乾燥させたインスタントコーヒーの2種類があります。

 

インスタントコーヒーはお湯に溶かすだけなので簡単ですが、ドリップコーヒーのほうが香りや風味は豊かです。さらにポリフェノールの含有量も異なります。ドリップコーヒーは、インスタントコーヒーの約5倍です。

 

コーヒーのポリフェノールは、先述のように注意力の低下を防いだり、脂肪の消費量を増やしたり、胃酸の分泌を促したりするだけではありません。血小板が固まるのを防いで血液をサラサラにする効果もあります。

 

また、ポリフェノール全体にいえることですが、活性酸素を除去して過酸化脂質が生成されるのを抑え、生活習慣病を予防してくれるのもうれしいところです。

 

コーヒーを味わったり、健康効果を高めたりするなら、ドリップコーヒーのほうが良いでしょう。なお、カフェインの含有量は、インスタントコーヒーもドリップコーヒーもほぼ同じです。

 
 

コーヒーは1日何杯までなら健康に良い?

 

では、1日何杯までなら、体調不良にならないで健康効果を実感できるのでしょうか。

 

コーヒーの摂取量目安

 

どれくらいカフェインを摂り過ぎると体調不良になるかは、カフェインの耐性によって異なるため、一概にはいえません。ただしカナダでは、限度とされる摂取量の目安を、健康な大人で1日あたり400mg以下と定めています。

 

妊婦であればカフェインが胎児に影響を及ぼす恐れがあるため300mg以下としていますが、イギリスでは、もっと厳しく200mg以下です。また、子どもについては年齢に応じて摂取量の上限を変えています。

 

文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によると、ドリップしたコーヒー100mlにつき、含まれるカフェインの量は60mgです。仮に200ml入るマグカップで飲むとすれば、健康な大人でも1日3杯くらいが限度となります。ただし、それより少なくても体調不良を感じるようであれば、そこで止めたほうが無難です。

 

なお、カフェインはコーヒーだけでなく、緑茶や紅茶、一部の清涼飲料水にも含まれています。エナジードリンクのようにカフェインを多く含む飲み物もあるほどです。これらも飲む場合は、摂取するカフェインを考えてコーヒーの量を調節しましょう。

 

コーヒーの健康効果を上げるポイント

 

飲むタイミングも重要です。カフェインの効果は意外と長持ちで、5~8時間経っても半量が体内に残っています。あまり夜遅くに飲んでしまうと、眠れなくなってしまうかもしれません。

 

個人差はありますが、朝と昼の食事後に飲み、どんなに遅くても午後の間食までにするのが理想といえるでしょう。一方で、遅くまで起きていなければいけないときは夜に飲むのが効果的ですが、先述のとおり体には疲れが蓄積しているため、頼り過ぎるのは禁物です。

 

一方、ポリフェノールの効果を重視する場合、体内にとどめておけるのは4時間程度と短いため、こまめに摂取しなければいけません。ただし、カフェインを摂り過ぎてしまうのが難点です。ほかの食品からポリフェノールを摂取したり、「デカフェ」というカフェインレスのコーヒーを飲んだりすると良いでしょう。

 

なお、胃を荒らす原因となるクロロゲン酸はデカフェにも含まれているため、空腹時に飲むのはおすすめできません。

 

ほかにも、運動の前に飲むとカフェインやポリフェノールの効果によって脂肪の燃焼や消費が促され、体内に取り込む酸素の量も多くなります。

 
 

まとめ

 

コーヒーの健康効果は、脳を活性化したり、ダイエットに役立ったり、胃の働きを活発にしたりするなどです。一方で、飲み過ぎるとカフェインの影響で不眠や吐き気、めまいなどの体調不良を引き起こします。個人差はありますが、1日に3杯程度を食後に飲むのが適しているといえるでしょう。

 
木村医師

【この記事の監修医師】

東京女子医科大学病院、および関連病院で内科、循環器科、睡眠科として診療にあたるほか、 嘱託産業医として企業の健康経営にも携わる 木村眞樹子先生

 

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